AMD(アドバンストマイクロデバイセズ)今後の見通し
アドバンストマイクロデバイセズ(Advanced Micro Devices, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については以下を参照
関連記事1(NVDA/AMD:エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズを比較)を参照
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直近決算
AMDは2月3日(米国時間)に決算を発表しました。 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(Advanced Micro Devices, Inc.:AMD)は、PC、サーバー、AIデータセンター、ゲーム機、組み込み機器向けに、CPU(中央演算処理装置)、GPU(画像処理半導体)、AIアクセラレータ、FPGA/Adaptive SoC、DPU/ネットワーク製品などを開発・販売する半導体企業です。2025年通期から、会計上の報告セグメントはData Center、Client and Gaming、Embeddedの3区分に整理されています。[1] CPUはPCやサーバーの「頭脳」にあたる演算処理を担い、GPUは画像処理に加えて、AI学習・推論のような大量の並列計算にも使われます。近年のAMDは、PC向けRyzen、サーバー向けEPYC、データセンターAI向けInstinct、ゲーム・クリエイター向けRadeon、組み込み向けEPYC Embedded/Versalなどを組み合わせ、PCメーカー、クラウド事業者、ゲーム機メーカー、産業機器メーカーに製品を供給しています。[1] AMDは、PCとサーバー用CPUではIntel、データセンターAI GPUやPC向けGPUではNVIDIA、組み込み・FPGA領域ではIntel傘下の旧Altera系製品などと競合します。特に2024年以降は、AIデータセンター向けのInstinct GPUとEPYC CPUが成長の中心になり、従来の「PC CPU・ゲーム機向け半導体企業」という印象から、AIインフラ向け半導体企業としての色合いが強まっています。[2] CPUでは「Ryzen 9000」シリーズや「Ryzen AI」シリーズ、サーバーでは第5世代EPYC、GPUでは「Radeon RX 9000」シリーズや、AIデータセンター向け「AMD Instinct MI350」シリーズなどを展開しています。旧記事にある「Ryzen9」「Radeon RX 6000」は、AMDの競争力を高めた重要製品でしたが、2026年時点では世代が進み、Ryzen 9000、Radeon RX 9000、Instinct MI350/MI450ロードマップが投資家の注目点になっています。[3][4] AMDの半導体は、ソニーのPlayStation 5、MicrosoftのXbox Series S/X、ValveのSteam Machine PCなどにも使われています。これらはAMDのセミカスタムSoCで、CPU、GPU、マルチメディア機能を顧客ごとの要件に合わせて設計する製品です。家庭用ゲーム機の販売サイクルに左右されやすい一方、AMDのゲーム事業を支える重要な領域です。[5] 従来、高性能GPUやAIアクセラレータではNVIDIAが主流でしたが、近年ではAMDもデータセンター向けAI GPUで競争を強めています。2025年にはInstinct MI350シリーズを投入し、2026年Q1にはInstinct GPUの出荷拡大がData Centerセグメントの成長に寄与しました。さらに、AMDはMI450シリーズやHeliosラックスケールAIプラットフォームを示し、CPU、GPU、ネットワーキング、ROCmソフトウェアを組み合わせたAIインフラ全体の提案に力を入れています。[2][4] 社史をたどると、AMDは元来、自社で半導体を製造していましたが、2009年に製造部門を分離し、Advanced Technology Investment Company(ATIC)との取引を通じてファウンドリー会社GLOBALFOUNDRIESを設立しました。その後、AMDは設計に集中するファブレス型に近い事業モデルへ移行し、先端プロセス製品ではTSMCなどの外部ファウンドリーを活用しています。[6] 現在のAMDの主力製品であるPC向けRyzen、サーバー向けEPYC、データセンター向けInstinct GPU、PC・ゲーム向けRadeon、ゲーム機向けセミカスタムSoCなどは、設計をAMDが担い、製造は外部ファウンドリーに委託する形が中心です。先端プロセスの確保、先端パッケージング、HBMなどのメモリ供給、基板・サーバーシステム設計は、AMDの成長に直結する重要なサプライチェーン要素になっています。[1] 2020年前後には、7nm世代のCPUでIntelに先行し、RyzenとEPYCの競争力を高めたことで投資家の注目を集めました。その後、2022年にXilinxを買収し、FPGA、Adaptive SoC、AIエンジン、組み込み向け製品を拡充しました。さらに2025年3月にはZT Systemsの買収を完了し、AIサーバーのラックスケール設計・顧客導入支援能力を取り込んでいます。これにより、AMDは単体チップ販売だけでなく、AIクラスター全体の設計・導入を支援する方向へ戦略を広げています。[7][8] 最新の業績トピック:2025年通期の売上高は346.39億ドルで、2024年の257.85億ドルから34%増となりました。Data Center売上は166億ドル(前年比+32%)、Client and Gaming売上は146億ドル(前年比+51%)、Embedded売上は35億ドル(前年比-3%)でした。2025年通期のGAAP希薄化後EPSは2.65ドル、Non-GAAP希薄化後EPSは4.17ドルです。[9] 2026年Q1(2026年3月28日終了四半期)の売上高は102.53億ドルで、前年同期比38%増でした。GAAPベースの純利益は13.83億ドル、希薄化後EPSは0.84ドル、Non-GAAP希薄化後EPSは1.37ドルです。Data Center売上は58億ドル(前年同期比+57%)、Client and Gaming売上は36億ドル(同+23%)、Embedded売上は8.73億ドル(同+6%)でした。会社側は2026年Q2について、売上高112億ドル±3億ドル、Non-GAAP粗利益率約56%を見込んでいます。[10] ひとことで:AMDは、かつては「Intelに挑むPC・サーバーCPU企業」「ゲーム機向け半導体企業」と見られがちでしたが、現在はEPYC CPU、Instinct GPU、Pensando系ネットワーク、ROCm、ZT Systems由来のラック設計能力を組み合わせ、AIデータセンター市場に本格参入しています。投資家が見るべき点は、Data Center売上の成長率、Instinct GPUの採用拡大、EPYCのシェア上昇、ROCmの開発者エコシステム、TSMC・HBM・先端パッケージングの供給制約、そしてNVIDIAとの性能・ソフトウェア面の差です。 最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。 売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。 (単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。 【出典】
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.27$→結果1.37$
・売上高:予想98.5億$→結果102.5億$(前年同期比+38%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想105億$→結果112~億$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値は企業概要
【注】(出典リンク)
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

