AXP(アメリカンエキスプレス)今後の見通し

ダウ30銘柄,バフェット銘柄,株価•決算,金融,カジノ・クルーズ・ホテル・旅行

アメリカンエキスプレス(American Express Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(VとAXPを比較:ビザとアメリカンエキスプレスの株価·決算)を参照

<

直近決算

10月17日(米国時間)にアメリカンエキスプレス(American Express Inc.)は決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想3.99$→結果4.14$
・売上高:予想180.5億$→結果184.3億$(前年同期比+11%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想15.34$→結果15.2~15.5$
★出典:IRページ
IRプレスリリース
★予想値は以下のページを参照しました。
streetinsider

企業概要

アメリカン・エキスプレス(American Express Company, NYSE: AXP)は、プレミアムクレジットカード事業を軸に、旅行・決済・金融の統合サービスを展開するグローバル決済ネットワーク企業です。本社は米ニューヨーク州ニューヨーク市(200 Vesey Street)にあります。[1]

世界130カ国以上で事業を展開し、高付加価値の会員特典と自社ネットワーク(Amexネットワーク)を強みとします。2024通期の総収益(利息費用控除後)659億ドル(前年比+9%)で、ネットワークボリューム1.765兆ドル、カード枚数(cards-in-force)は1億4,650万枚でした(いずれも2024年通期)。[2]

事業セグメント

同社の報告セグメントは以下の4区分です(USCS/CS/ICS/GMNS)。[3]

  • 米国消費者向けサービス(US Consumer Services, USCS):米国内の個人向けカード(ゴールド/プラチナ/センチュリオン等)や貸付を提供。2024年の米国消費者向けビルドビジネスは前年から増加しました。[2]
  • 法人向け決済サービス(Commercial Services, CS):企業・公的機関向けにコーポレートカードや経費管理ソリューションを提供し、出張・調達の可視化とコンプライアンスを支援。[3]
  • 国際消費者向けサービス(International Card Services, ICS):米国外の個人・中小事業者向けカード事業。2024年はFX調整後で二桁成長を続け、カバレッジ拡大が寄与。[2]
  • グローバル加盟店・ネットワーク(Global Merchant & Network Services, GMNS):加盟店受け入れ、ネットワーク運営、提携発行(第三者発行)など。2024年末の第三者発行カードは6,280万枚、第三者処理ボリュームは2,139億ドル[2]

戦略と最近のトピック

  • プレミアム会員基盤の拡大:年会費ビジネスは堅調で、2024年の平均年会費(自社カード)103ドル(年率換算)。トラベル&エクスペリエンス特典の拡充が継続。[2]
  • ネットワークのグローバル拡張:中国本土では、アメックスの合弁(Express(Hangzhou)Technology Services)が2020年に人民元決済の清算免許を取得。2024年にはアリペイと提携し、同プラットフォームでAmexカードの受け入れを開始・拡大しました。[4][5]
  • 収益ドライバー:2024通期はディスカウント収益カード年会費が牽引。総収益(利息費用控除後)は659億ドル、地域別では米国514.7億ドル、EMEA62.2億ドル、APAC47.0億ドル、LACC38.5億ドル[2]
  • 資本・規制対応:同社は2008年に銀行持株会社へ移行し、以降は健全性指標・ストレステスト等の規制枠組み下で運営しています(現行の枠組みは年次報告・規制当局開示に反映)。[3]

沿革(抜粋)

  • 1850年:荷馬車運送業者として創業、のちに金融サービスへ展開。
  • 1891年:旅行小切手を発行し、国際決済で存在感を確立。
  • 1958年:チャージカード事業開始、後年にクレジットカードへ発展。
  • 1990年代以降:旅行・保険・法人決済など事業を拡大。
  • 2008年:銀行持株会社へ移行、資本基盤を強化。[3]

ミニ解説(短く)

アメックスは自社発行×自社ネットワークのモデルが特徴です。年会費を伴うプレミアム会員基盤と、旅行・体験を中心にした付加価値で単価とロイヤルティを高め、ディスカウント収益+年会費で安定収益を積み上げています。[2]

【注】(出典リンク)

  1. 本社所在地(200 Vesey St., New York, NY)・会社概要(IR) → 公式IR「Company Overview」PDF(10-K内・Corporate Information等)。一次 / 確認日:2025-09-26
  2. 2024通期の総収益(利息費用控除後)$65.949B、ネットワーク/ビルドビジネス/カード枚数等 → 2024年通期ニュースリリース(Jan 24, 2025)および同日付10-K該当箇所。一次一次(10-K) / 確認日:2025-09-26
  3. セグメント構成(USCS/CS/ICS/GMNS)・銀行持株会社(記載) → Form 10-K(2024年通期)各セクション。一次 / 確認日:2025-09-26
  4. 中国本土の人民元決済清算免許(合弁Express(Hangzhou)Technology Services、2020年承認) → 公式発表。一次 / 確認日:2025-09-26
  5. アリペイでのAmexカード受け入れ(2024年) → 公式発表・報道。一次二次 / 確認日:2025-09-26

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

EPSと売上:予想:結果

【出典】

Posted by 南 一矢