COST(コストコホールセール)今後の見通し
コストコホールセール(Costco Wholesale Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(WMT/COST:ウォルマートとコストコを比較)を参照
直近決算
COST(コストコ)は3月6日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想4.09$→結果4.02$
・売上高:予想630.3億$→結果637.2億$(前年同期比+9%)
(株価チャートは03/07 7:30:)
★出典
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
コストコホールセール(Costco Wholesale Corporation)は世界最大級の会員制倉庫型ディスカウントストアチェーンです。
低価格戦略と効率的な物流システム、そして会員制という独自のビジネスモデルにより、高い顧客ロイヤルティと安定的な収益を確立しています。
ワシントン州イサクアに本社を置き、北米を中心にグローバルに店舗を展開。オンライン販売も強化するオムニチャネル戦略を推進。
その事業は、主に会員制倉庫型店舗販売とオンライン販売で展開されています。
★店舗販売
会員制倉庫型店舗を展開し、幅広い商品を低価格で提供。
食品、衣料品、家電、日用品、薬局商品などの生活必需品から、ヘルスケア用品、宝飾品、オフィス用品、パソコン、雑貨、ガーデニング用品、スポーツ用品、自動車用品まで、多岐にわたる商品ラインナップが特徴です。
米国市場において多数の店舗を運営しており、多くの会員が利用しています。
★オンライン販売とオムニチャネル戦略
Costco.comやモバイルアプリを通じたオンライン販売にも注力。
実店舗との連携(店舗受け取り、返品交換など)を強化することで、消費者にシームレスなショッピング体験を提供。
★ 付加価値サービス
会員制を採用し、会費収入を安定させながら、プライベートブランド(Kirkland Signatureなど)による高品質な商品提供で顧客ロイヤルティを高めています。
一部店舗内での薬局や診療所など、消費者の日常生活全般をサポートするサービスも展開しています。
その歴史は、会員制卸売クラブの先駆けであるPrice Clubにその起源を持ちます。
1976年、サンディエゴでソル・プライス氏が飛行機の格納庫を改造した店舗でPrice Clubを創業しました。
会員制を導入することで、在庫管理コストの削減と大量仕入れによる低価格提供のビジネスモデルを確立。
1983年にCostco Wholesale Corporationが設立され、その後、Price Clubとの合併(1993年)を経て、現在の形態に統合されました。
この合併により、両社の強みが融合し、安定した会員収入と低価格提供の体制が構築されました。
その後、Costcoは上場企業として成長し、国内外に店舗網を拡大しました。
北米を中心とした実店舗ネットワークを背景に、会員制度による安定収益を実現し、低価格戦略が支持される企業として確固たる地位を築いています。
近年、Costcoはオンライン販売の強化や、クレジットカード事業(Costco Anywhere® Visa® Card by Citi)を通じた付加価値サービスの向上、会費の値上げなど、既存のビジネスモデルを時代に合わせて進化させています。
高度な物流ネットワークとデジタル技術を活用した在庫管理・需要予測システムにより、迅速な配送と在庫の効率的な管理を実現。
キャッシュレス決済システム(例:Costco Anywhere® Visa® Card by Citi)を通じ、支払いの迅速性と安全性を向上させています。
また、国際市場への積極的な展開や提携・M&Aも進め、グローバルな成長戦略を推進しています。
【出典】
【地域別売上高】