WMT/COSTを比較:ウォルマートとコストコ 戦略の違いとは
WMTとCOSTの違いを踏まえて比較します。(2026年5月更新)
ウォルマートとコストコは小売の代表格です。その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移(VDC:Vanguard Consumer Staples Index Fund ETFを含めて比較)
※チャート右目盛り:10年国債利回り
※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。
決算(予想:結果)
マーケットにおけるEPSと売上の予想値の変動を更新してみます。配当に関しては、利回りと配当性向(一株配当÷EPS)を掲載しています。
決算の予想:結果のグラフについては以下の関連記事を参照
【詳細分析】ウォルマート vs コストコ 徹底比較
米国の小売業界を象徴する2大巨人、ウォルマートとコストコ。「低価格」という共通点を持ちながら、そのビジネスモデルと成長戦略は大きく異なります。ウォルマートは世界最大級の売上規模と半世紀超の連続増配が特徴です。一方のコストコは、会員制倉庫型モデルによる高い顧客ロイヤルティ、安定した年会費収入、不定期の特別配当が特徴です。ここでは、両社の業績、配当戦略、そして将来性を比較し、どちらが投資スタイルに合いやすいかを整理します。
比較サマリー:一目でわかる両社の違い
| 項目 | ウォルマート (WMT) |
コストコ (COST) |
|---|---|---|
| ビジネスモデル | 世界最大級の総合小売。EDLP(毎日低価格)と店舗・EC・広告・会員制クラブを組み合わせる。 | 会員制の倉庫型店舗。商品は薄利で回し、年会費収入が利益の安定源になる。 |
| 直近の通期売上規模 | 7132億ドル FY2026(2026年1月期)Total revenues[1] |
2752億ドル FY2025(2025年8月期)Total revenue[2] |
| 直近の勢い | FY2027 Q1(2026年4月期)はTotal revenuesが1778億ドル、前年比+7.3%。米国既存店、EC、広告、会員収入が成長を支えた。[3] | FY2026の35週累計(2026年5月3日終了)のNet salesは1971.8億ドル、前年比+9.5%。2026年4月単月のNet salesは239.2億ドル、前年比+13.0%。[4] |
| 連続増配 | 53年 2026年2月発表時点[5] |
通常配当は長期増配傾向 2026年4月に四半期配当を増額[6] |
| 通常配当利回り(概算) | 約0.82% 2026年5月22日終値、年額0.99ドル÷株価120.27ドルで概算[7] |
約0.57% 2026年5月22日終値、年額5.88ドル÷株価1028.24ドルで概算[7] |
| 特別配当 | 基本的には通常配当中心 | あり(不定期) 直近は2024年1月に1株15ドル[8] |
| PER(TTM・概算) | 約41.9倍 2026年5月22日終値ベース[7] |
約53.5倍 2026年5月22日終値ベース[7] |
ビジネスモデルの核心:利益の源泉の違い
両社の最大の違いは利益の生み出し方にあります。ウォルマートは、食品・日用品・ヘルスケア・一般消費財を巨大な店舗網とECで販売し、スケールメリット、物流効率、広告・マーケットプレイスなどの周辺事業も組み合わせて利益を積み上げます。FY2026(2026年1月期)の総売上高は7131.63億ドル、うちWalmart U.S.のNet salesは4829.75億ドルでした。Walmart U.S.のEC売上は同年度に約996億ドルまで拡大しており、単なる店舗小売ではなく、オムニチャネル企業としての性格が強まっています。[1]
さらにFY2027 Q1(2026年4月期)では、グローバルEC売上が前年比+26%、グローバル広告事業が+37%、グローバル会員収入が+17.4%となりました。食品・日用品を軸にした防御力だけでなく、広告、マーケットプレイス、会員制サービスを伸ばすことで利益の質を高めようとしている点が、近年のウォルマートの重要な変化です。[3]
コストコは、商品販売そのものの利幅を抑え、会員に「安く買える場所」としての価値を提供します。その代わりに、年会費が利益の安定源になります。FY2025(2025年8月期)のNet salesは2699.12億ドル、Membership feesは53.23億ドル、Total revenueは2752.35億ドルでした。会員更新率は米国・カナダで92.3%、世界で89.8%と高く、会員制モデルの粘着性が確認できます。[2]
なお、コストコは2024年9月1日に米国・カナダで年会費をGold StarとBusiness会員で60ドル→65ドル、Executive会員で120ドル→130ドルへ引き上げました。FY2025の年会費収入増加の約4割は、この会費改定が寄与したと説明されています。[9]
業績と成長性の詳細分析
売上規模はウォルマートが圧倒的ですが、成長率ではコストコのほうが高く出やすい構図です。ウォルマートは既に巨大なため、数%成長でも絶対額は非常に大きくなります。一方、コストコは出店余地、会員数の増加、会費改定、デジタル販売の伸びが成長ドライバーになります。
| 会計年度・期間 | ウォルマート 売上高・前年比 |
コストコ 売上高・前年比 |
|---|---|---|
| 2026直近 | FY2027 Q1:177.8 Bドル
(+7.3%) 2026年4月期 Total revenues。調整EPSは0.66ドル、米国既存店売上は燃料除き+4.1%。[3] |
FY2026 35週累計:197.18 Bドル
(+9.5%) 2026年5月3日終了。4月単月Net salesは23.92 Bドル、前年比+13.0%。[4] |
| 2026 | 713.2 Bドル
(+4.7%) FY2026(2026年1月期)Total revenues[1] |
通期未発表。FY2026上半期24週のNet salesは134.2 Bドル、前年比+8.7%。[10] |
| 2025 | 681.0 Bドル
(+5.1%) FY2025(2025年1月期)Total revenues[1] |
275.2 Bドル
(+8.2%) FY2025(2025年8月期)Total revenue[2] |
| 2024 | 648.1 Bドル
(+6.0%) FY2024(2024年1月期)Total revenues[1] |
254.5 Bドル
(+3.7%) FY2024(2024年9月1日終了)Total revenue[2] |
| 2023 | 611.3 Bドル (+6.7%) | 242.3 Bドル
(+6.8%) FY2023は53週年度 |
| 2022 | 572.8 Bドル (+2.4%) | 226.9 Bドル (+15.8%) |
| 2021 | 559.2 Bドル (+6.7%) | 195.9 Bドル (+17.5%) |
| 2020 | 524.0 Bドル | 166.8 Bドル |
| 見方 | 成熟した巨大企業として安定成長。FY2027 Q1も売上・営業利益・EC・広告が増加。 | 会員制モデルと出店余地で高めの成長。FY2026の35週累計でも売上成長が続く。 |
※B=10億ドル。ウォルマートのFY2026=2026年1月期、FY2027 Q1=2026年4月期。コストコのFY2025=2025年8月期。ウォルマートはTotal revenues、コストコはTotal revenue(Net sales+Membership fees)または月次売上ではNet salesを中心に比較しています。2026年5月23日時点では、コストコのFY2026 Q3決算は2026年5月28日発表予定で、通期は未発表です。
ウォルマートの直近決算:EC・広告・会員収入が伸びる
ウォルマートのFY2027 Q1(2026年4月期)は、Total revenuesが177.8Bドル、前年比+7.3%でした。米国既存店売上は燃料除き+4.1%、Sam’s Club米国既存店売上は燃料除き+3.9%、Walmart Internationalの売上は為替一定ベースで+10.1%でした。[3]
特に重要なのは、単なる店舗売上ではなく、周辺収益が伸びている点です。FY2027 Q1のグローバルEC売上は+26%、グローバル広告事業は+37%、グローバル会員収入は+17.4%でした。小売の薄利構造を、広告・マーケットプレイス・会員収入で補強する流れが続いています。[3]
一方、FY2027 Q1の営業利益は前年比+5.0%にとどまりました。売上成長は強いものの、燃料費・配送費・フルフィルメント費用などのコストが利益率に影響しています。会社はFY2027通期見通しとして、Net salesを+3.5〜+4.5%、調整EPSを2.75〜2.85ドルとする従来見通しを維持しています。[3]
コストコの直近動向:Q3決算前でも月次売上は強い
コストコのFY2026 Q3決算は、2026年5月28日発表予定です。そのため、2026年5月23日時点で確認できる最新の公表値は、2026年5月3日終了の4月販売実績です。4月単月のNet salesは23.92Bドルで、前年同月比+13.0%でした。FY2026の35週累計Net salesは197.18Bドル、前年比+9.5%です。[4]
また、2026年4月のComparable salesは全社で+11.6%、35週累計では+7.8%でした。Digitally-Enabled salesも4月単月で+18.8%、35週累計で+21.6%と高い伸びを維持しています。コストコは会員制倉庫型という実店舗中心の企業に見えますが、デジタル関連の売上成長も見逃せません。[4]
配当の詳細比較
通常配当:安定のWMT、成長余地のCOST
ウォルマートは53年連続増配を継続しています。2026年2月、FY2027の年間配当を0.99ドル(四半期あたり0.2475ドル)に引き上げると発表しました。これは前年度の0.94ドルから5%増です。[5]
コストコは通常配当利回りだけを見ると高配当株ではありません。ただし、2026年4月に四半期配当を1.30ドル→1.47ドルへ引き上げ、年額換算で5.88ドルとなりました。株価水準が高いため利回りは低めですが、利益成長とあわせて配当額を増やしている点は評価できます。[6]
最重要ポイント:コストコの「特別配当」
通常配当利回りは低めでも、コストコは数年に一度、まとまった特別配当を実施してきました。通常配当だけで判断すると、株主還元の実態をやや小さく見積もる可能性があります。
過去の特別配当実績(1株あたり):
ただし、特別配当は定期配当ではありません。将来も同じ間隔・同じ金額で実施されるとは限らないため、配当利回りの計算には通常配当と分けて考える必要があります。
配当についての関連記事
注意すべきリスク要因
- ウォルマートのリスク:AmazonなどとのEC競争、人件費・物流費・保険関連費用の上昇、海外事業の為替影響、インドやメキシコなどでの規制・競争法関連リスク、株価上昇後のバリュエーション負担が挙げられます。FY2027 Q1は売上・EC・広告が伸びた一方、燃料費・配送費・フルフィルメント費用が営業利益率の重しになっています。[3]
- コストコのリスク:高いPERを正当化するには、会員数・更新率・既存店売上の成長継続が必要です。また、出店コスト、人件費、商品調達コスト、為替、ガソリン価格、関税なども業績に影響します。会費値上げ後も会員更新率が高水準を保てるかが重要な確認点です。[2][9]
結論:あなたに合うのはどちら?
「規模・安定性・連続増配」を重視するなら → ウォルマート (WMT)
ウォルマートは、FY2026(2026年1月期)の総売上高が7132億ドルに達する巨大企業です。食品・日用品・ヘルスケアなど生活必需品に強く、景気変動に対して比較的粘りやすい事業構造を持っています。さらに53年連続増配という実績があり、インカムの安定性を重視する投資家には分かりやすい選択肢です。[1][5]
ただし、2026年5月22日時点のPERは約41.9倍で、配当利回りは約0.82%にとどまります。企業としての安定性は高い一方、株価には成長期待がかなり織り込まれているため、買付タイミングには慎重さも必要です。[7]
「会員制モデルの成長性と特別配当」を重視するなら → コストコ (COST)
コストコは、会員制モデルの強さが最大の魅力です。FY2025末時点の会員更新率は米国・カナダで92.3%、世界で89.8%と高く、FY2026の35週累計Net salesも前年比+9.5%と堅調でした。通常配当利回りは低いものの、利益成長と不定期の特別配当を含めて考えると、成長株寄りの小売銘柄として評価できます。[2][4]
一方で、2026年5月22日時点のPERは約53.5倍と高く、通常配当利回りは約0.57%です。コストコは非常に優れた事業を持つ一方、株価が高く評価されやすい銘柄でもあります。会員数、更新率、既存店売上、出店ペースが現在の評価を支え続けられるかを確認する必要があります。[7]
まとめると、安定性・連続増配・生活必需品需要を重視するならWMT、会員制モデルの成長力・高い顧客ロイヤルティ・特別配当の可能性を重視するならCOSTが向いています。ただし、どちらも2026年5月時点ではPERが高めです。良い企業であっても、投資リターンは購入価格に左右されるため、業績の伸びとバリュエーションをセットで確認することが大切です。
ミニ解説: WMTとCOSTは、どちらも「安い商品を大量に売る」小売企業ですが、利益構造は異なります。WMTは店舗・EC・広告・会員制を組み合わせる巨大オムニチャネル企業、COSTは会員制のロイヤルティと高回転販売で利益を積み上げる企業です。2026年5月時点では、通常配当利回りはWMTが上、成長率と会員制モデルの強さはCOSTが目立ちます。
※本ページの分析は2026年5月23日時点の公開情報に基づいています。株価指標(PER・配当利回り等)は変動します。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任において行ってください。
【注】(出典リンク)
- ウォルマートFY2026業績 → 一次情報:Walmart Inc. Form 10-K(FY2026、SEC) → Walmart 2026 Annual Report発表(確認日:2026-05-23) ↩
- コストコFY2025業績・会員更新率 → 一次情報:Costco Wholesale Form 10-K(FY2025、SEC) → Costco FY2025決算リリース(確認日:2026-05-23) ↩
- ウォルマートFY2027 Q1決算 → 一次情報:Walmart「Q1 FY27 Earnings」 → SEC EDGAR「Walmart FY27 Q1 Earnings Release」(確認日:2026-05-23) ↩
- コストコFY2026 4月販売・35週累計 → 一次情報:Costco「April Sales Results」 → Costco「Q3 2026 Earnings Results予定」(確認日:2026-05-23) ↩
- ウォルマート配当 → 一次情報:Walmart配当増額リリース(2026年2月19日) → Walmart Dividend History(確認日:2026-05-23) ↩
- コストコ通常配当 → 一次情報:Costco四半期配当増額リリース(2026年4月15日) → Costco Dividend History(確認日:2026-05-23) ↩
- 株価・PER・利回り概算 → 参考情報:Yahoo Finance WMT → Yahoo Finance COST → StockAnalysis WMT → StockAnalysis COST(2026年5月22日終値をもとに概算、確認日:2026-05-23) ↩
- コストコ特別配当 → 一次情報:2024年1月特別配当 → Costco Dividend History(確認日:2026-05-23) ↩
- コストコ会費改定 → 一次情報:Costco Membership Fee Increase → Costco Form 10-K(FY2025)(確認日:2026-05-23) ↩
- コストコFY2026上半期 → 一次情報:Costco FY2026 Q2・上半期決算リリース(確認日:2026-05-23) ↩
【詳細分析】ウォルマート vs コストコ 徹底比較
米国の小売業界を象徴する2大巨人、ウォルマートとコストコ。「低価格」という共通点を持ちながら、そのビジネスモデルと成長戦略は大きく異なります。ウォルマートは世界最大級の売上規模と半世紀超の連続増配が特徴です。一方のコストコは、会員制倉庫型モデルによる高い顧客ロイヤルティ、安定した年会費収入、不定期の特別配当が特徴です。ここでは、両社の業績、配当戦略、そして将来性を比較し、どちらが投資スタイルに合いやすいかを整理します。
比較サマリー:一目でわかる両社の違い
| 項目 | ウォルマート (WMT) |
コストコ (COST) |
|---|---|---|
| ビジネスモデル | 世界最大級の総合小売。EDLP(毎日低価格)と店舗・EC・広告・会員制クラブを組み合わせる。 | 会員制の倉庫型店舗。商品は薄利で回し、年会費収入が利益の安定源になる。 |
| 直近の通期売上規模 | 7132億ドル FY2026(2026年1月期)Total revenues[1] |
2752億ドル FY2025(2025年8月期)Total revenue[2] |
| 直近四半期の勢い | FY2026通期で売上高は前年比+4.7%。米国既存店、国際事業、ECが成長を支えた。 | FY2026上半期24週(2026年2月15日終了)でNet salesは前年比+8.7%、デジタル関連の既存店売上も高い伸びを維持。 |
| 連続増配 | 53年 2026年2月発表時点[3] |
通常配当は長期増配傾向 2026年4月に四半期配当を増額[4] |
| 通常配当利回り(概算) | 約0.76% 2026年5月9日時点、年額0.99ドル÷株価130.43ドルで概算[5] |
約0.58% 2026年5月9日時点、年額5.88ドル÷株価1008.79ドルで概算[5] |
| 特別配当 | 基本的には通常配当中心 | あり(不定期) 直近は2024年1月に1株15ドル[6] |
| PER(TTM・概算) | 約45倍 2026年5月9日時点[5] |
約52倍 2026年5月9日時点[5] |
ビジネスモデルの核心:利益の源泉の違い
両社の最大の違いは利益の生み出し方にあります。ウォルマートは、食品・日用品・ヘルスケア・一般消費財を巨大な店舗網とECで販売し、スケールメリット、物流効率、広告・マーケットプレイスなどの周辺事業も組み合わせて利益を積み上げます。FY2026(2026年1月期)の総売上高は7131.63億ドル、うちWalmart U.S.のNet salesは4829.75億ドルでした。Walmart U.S.のEC売上は同年度に約996億ドルまで拡大しており、単なる店舗小売ではなく、オムニチャネル企業としての性格が強まっています。[1]
コストコは、商品販売そのものの利幅を抑え、会員に「安く買える場所」としての価値を提供します。その代わりに、年会費が利益の安定源になります。FY2025(2025年8月期)のNet salesは2699.12億ドル、Membership feesは53.23億ドル、Total revenueは2752.35億ドルでした。会員更新率は米国・カナダで92.3%、世界で89.8%と高く、会員制モデルの粘着性が確認できます。[2]
なお、コストコは2024年9月1日に米国・カナダで年会費をGold StarとBusiness会員で60ドル→65ドル、Executive会員で120ドル→130ドルへ引き上げました。FY2025の年会費収入増加の約4割は、この会費改定が寄与したと説明されています。[7]
業績と成長性の詳細分析
売上規模はウォルマートが圧倒的ですが、成長率ではコストコのほうが高く出やすい構図です。ウォルマートは既に巨大なため、数%成長でも絶対額は非常に大きくなります。一方、コストコは出店余地、会員数の増加、会費改定、デジタル販売の伸びが成長ドライバーになります。
| 会計年度 | ウォルマート 売上高・前年比 |
コストコ 売上高・前年比 |
|---|---|---|
| 2026 | 713.2 Bドル
(+4.7%) FY2026(2026年1月期)Total revenues[1] |
通期未発表。FY2026上半期24週のNet salesは134.2 Bドル、前年比+8.7%。[8] |
| 2025 | 681.0 Bドル
(+5.1%) FY2025(2025年1月期)Total revenues[1] |
275.2 Bドル
(+8.2%) FY2025(2025年8月期)Total revenue[2] |
| 2024 | 648.1 Bドル
(+6.0%) FY2024(2024年1月期)Total revenues[1] |
254.5 Bドル
(+3.7%) FY2024(2024年9月1日終了)Total revenue[2] |
| 2023 | 611.3 Bドル (+6.7%) | 242.3 Bドル
(+6.8%) FY2023は53週年度 |
| 2022 | 572.8 Bドル (+2.4%) | 226.9 Bドル (+15.8%) |
| 2021 | 559.2 Bドル (+6.7%) | 195.9 Bドル (+17.5%) |
| 2020 | 524.0 Bドル | 166.8 Bドル |
| 見方 | 成熟した巨大企業として安定成長。FY2026も売上・営業利益・純利益が増加。 | 会員制モデルと出店余地で高めの成長。FY2026上半期も売上成長が続く。 |
※B=10億ドル。ウォルマートのFY2026=2026年1月期、コストコのFY2025=2025年8月期。ウォルマートはTotal revenues、コストコはTotal revenue(Net sales+Membership fees)を中心に比較しています。2026年5月時点では、コストコのFY2026通期は未発表です。
配当の詳細比較
通常配当:安定のWMT、成長余地のCOST
ウォルマートは53年連続増配を継続しています。2026年2月、FY2027の年間配当を0.99ドル(四半期あたり0.2475ドル)に引き上げると発表しました。これは前年度の0.94ドルから5%増です。[3]
コストコは通常配当利回りだけを見ると高配当株ではありません。ただし、2026年4月に四半期配当を1.30ドル→1.47ドルへ引き上げ、年額換算で5.88ドルとなりました。株価水準が高いため利回りは低めですが、利益成長とあわせて配当額を増やしている点は評価できます。[4]
最重要ポイント:コストコの「特別配当」
通常配当利回りは低めでも、コストコは数年に一度、まとまった特別配当を実施してきました。通常配当だけで判断すると、株主還元の実態をやや小さく見積もる可能性があります。
過去の特別配当実績(1株あたり):
ただし、特別配当は定期配当ではありません。将来も同じ間隔・同じ金額で実施されるとは限らないため、配当利回りの計算には通常配当と分けて考える必要があります。
配当についての関連記事
注意すべきリスク要因
- ウォルマートのリスク:AmazonなどとのEC競争、人件費・物流費・保険関連費用の上昇、海外事業の為替影響、インドやメキシコなどでの規制・競争法関連リスク、株価上昇後のバリュエーション負担が挙げられます。FY2026の営業費用率は上昇しており、成長投資とコスト管理のバランスが重要です。[1]
- コストコのリスク:高いPERを正当化するには、会員数・更新率・既存店売上の成長継続が必要です。また、出店コスト、人件費、商品調達コスト、為替、ガソリン価格、関税なども業績に影響します。会費値上げ後も会員更新率が高水準を保てるかが重要な確認点です。[2]
結論:あなたに合うのはどちら?
「規模・安定性・連続増配」を重視するなら → ウォルマート (WMT)
ウォルマートは、FY2026(2026年1月期)の総売上高が7132億ドルに達する巨大企業です。食品・日用品・ヘルスケアなど生活必需品に強く、景気変動に対して比較的粘りやすい事業構造を持っています。さらに53年連続増配という実績があり、インカムの安定性を重視する投資家には分かりやすい選択肢です。[1][3]
「会員制モデルの成長性と特別配当」を重視するなら → コストコ (COST)
コストコは、会員制モデルの強さが最大の魅力です。FY2025末時点の会員更新率は米国・カナダで92.3%、世界で89.8%と高く、FY2026上半期もNet salesは前年比+8.7%と堅調でした。通常配当利回りは低いものの、利益成長と不定期の特別配当を含めて考えると、成長株寄りの小売銘柄として評価できます。[2][8]
まとめると、安定性・連続増配・生活必需品需要を重視するならWMT、会員制モデルの成長力・高い顧客ロイヤルティ・特別配当の可能性を重視するならCOSTが向いています。ただし、どちらも2026年5月時点ではPERが高めです。良い企業であっても、投資リターンは購入価格に左右されるため、業績の伸びとバリュエーションをセットで確認することが大切です。
※本ページの分析は2026年5月9日時点の公開情報に基づいています。株価指標(PER・配当利回り等)は変動します。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任において行ってください。
【注】(出典リンク)
- ウォルマートFY2026業績 → Walmart Inc. Form 10-K(FY2026、SEC) → Walmart 2026 Annual Report発表(確認日:2026-05-09) ↩
- コストコFY2025業績・会員更新率 → Costco Wholesale Form 10-K(FY2025、SEC) → Costco FY2025決算リリース(確認日:2026-05-09) ↩
- ウォルマート配当 → Walmart配当増額リリース(2026年2月19日)(確認日:2026-05-09) ↩
- コストコ通常配当 → Costco四半期配当増額リリース(2026年4月15日) → Costco Dividend History(確認日:2026-05-09) ↩
- 株価・PER・利回り概算 → Yahoo Finance WMT → Yahoo Finance COST(2026年5月9日時点の市場データをもとに概算、確認日:2026-05-09) ↩
- コストコ特別配当 → 2024年1月特別配当 → Costco Dividend History(確認日:2026-05-09) ↩
- コストコ会費改定 → Costco Membership Fee Increase → Costco Form 10-K(FY2025)(確認日:2026-05-09) ↩
- コストコFY2026上半期 → Costco FY2026 Q2・上半期決算リリース(2026年3月5日)(確認日:2026-05-09) ↩

