LMT(ロッキードマーチン) 今後の見通し
ロッキードマーチン(Lockheed Martin Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(LMTとRTXを比較:ロッキードマーチンとレイセオンテクノロジーズ)を参照
直近決算
1月28日(米国時間)にロッキードマーチンは決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想6.58$→結果7.67$
・売上高:予想188.4億$→結果186.2億$(前年同期比−1%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想27.82$→結果27~27.3$
・売上高:予想740億$→結果737.5~747.5億$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました
企業概要
ロッキード・マーチンはアメリカを代表する防衛・航空宇宙企業です(本社はバージニア州ベセスダ)。
1995年にロッキード社とマーチン・マリエッタ社が合併して誕生し、政府や国際機関向けに航空機、ミサイル、宇宙システム、防衛システム、サイバー・情報システムなどを提供しています。
LMTは、冷戦時代から先進技術の開発に努め、F-22ラプターやF-35ライトニングIIなどをはじめとする高性能装備の開発実績を誇り、防衛産業全般においてトップクラスの技術力と信頼性を築いてきました。
その全体売上の約8割が軍需部門からの受注で占められており、民生向け比率(約7割)が高いボーイング(BA)とは売上構成が大きく異なります。
その事業は以下の4セグメントに分類されます。
■航空システム:F-35戦闘機を中心とする次世代戦闘機、輸送機、空中給油機などを開発・製造。
F-35はNATO諸国や日本など国際共同開発された戦闘機で、世界各国の先進防衛力の基幹装備となっています。
LMTは世界最強クラスのステルス性能を有するF-22の開発実績を持ち、防衛分野全般でのリーダーシップを発揮しています。
■ミサイル・防衛システム:各種ミサイル、防衛システム、電子戦システム、弾道ミサイル防衛システムなどの製品を開発。
最先端の誘導・センサー技術を活用し、敵の脅威に対する防御システムの構築において、国際的な信頼を獲得しています(9)。
■宇宙システム:人工衛星、宇宙探査機、有人宇宙船など、宇宙関連の製品とサービスを提供。
NASAとの協力をはじめ、商業宇宙市場への参入も進め、宇宙分野における技術革新を推進。
■サイバー・情報システム:デジタル技術を活用したサイバー防衛および統合指揮統制システムを提供。
社史をさかのぼると、1981年に民間航空機事業から撤退し、1993年にゼネラル・ダイナミクス(GD)から戦闘機部門を買収。
1995年にマーチン・マリエッタとの合併により、今日の形態が確立されました。
2015年にはユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)からヘリコプター部門のシコルスキーを譲受。
2020年12月にはロケットエンジンを製造するエアロジェット社を買収するなど、事業領域を拡大し続けています。
経営戦略としては、先進技術の開発、グローバル市場の拡大(欧州、アジア、中東、アフリカなど)、戦略的パートナーシップとM&Aを重視しています。
【出典】
【事業構成】
【地域別売上高】