UBER(ウーバー)今後の見通し
ウーバーテクノロジーズ(Uber Technologies, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
直近決算
UBER(ウーバー)は8月6日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.62$→結果0.63$
・売上高:予想124.7億$→結果126.5億$(前年同期比+19%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想22.2億$→結果21.9~22.9億$
《通年》
・売上高:予想475.8億$→結果482.5~497.5億$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
ウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies, Inc., NYSE: UBER)は、ライドシェアを中核に、フードデリバリー(Uber Eats)、物流(Uber Freight)、自動運転パートナー連携などを展開するモビリティ・プラットフォーム企業です。
現在は約70か国・1.5万超の都市でサービスを提供しています。[U1]
アプリを介したオンデマンド配車でタクシー業界に変革をもたらし、プラットフォーム全体の四半期実績では、2025年4–6月期(Q2)の売上高は126.5億ドル(前年比+18%)、営業利益15億ドル、フリーCF24.8億ドルでした。[U2]
主な事業領域とサービスは以下の通りです。
★ライドシェア(Mobility):プラットフォームの柱。Q2のセグメント売上は72.9億ドル(前年比+19%)。利用者はアプリ上で目的地を入力し、最適なドライバーとマッチングされます。代表的なメニューは以下。[U3]
・UberX:標準的な乗用車の配車。
・UberBLACK:黒塗り等の高級車両によるプレミアム配車。
・UberX Share:同方向の乗客と相乗りして運賃を抑えるサービス。旧UberPoolはUberX Shareに刷新されています。[U4]
★フードデリバリー(Uber Eats/Delivery)
レストランの料理等を配達するサービス。Q2のセグメント売上は41.0億ドル(前年比+25%)。レコメンドと入札最適化の高度化で成長を継続しています。[U3]
★物流(Uber Freight)
荷主とトラック事業者をマッチングするデジタル・フレイト・プラットフォーム。Q2のセグメント売上は12.6億ドル(前年並み)。2025年は独自イベント「Deliver 2025」でAI連携機能やEVトラック加速プログラム(Teslaと連携)などを発表し、効率化と脱炭素を同時に進めています。[U5][U6]
★自動運転と次世代モビリティ(提携戦略)
自社の自動運転部門ATGは2020年にAuroraへ譲渡。以降はパートナー連携に軸足を移し、Waymoとの提携を米フェニックスから拡大、2025年にオースティン/アトランタでの展開を開始予定です。Q2決算でも「世界で20の自動運転パートナー」と言及。[U7][U8] また、百度(Baidu)のロボタクシー(Apollo Go)を米国外の市場でUberアプリに統合する提携も発表されています。[U9]
マイクロモビリティ:自社での運営からパートナー連携へ移行し、現在はLimeの電動キックボード/自転車をUberアプリから呼び出せます。[U10]
サステナビリティ:2040年までにプラットフォーム全体のゼロエミッション化を掲げ、2030年までに米・加・欧での全ライドをゼロエミッションにする中間目標を設定。EV移行支援やUber Greenの拡大を進めています。[U11]
沿革:2009年、ギャレット・キャンプとトラビス・カラニックがサンフランシスコで創業(当初はUberCab)。2011年に一般車両対象のUberXを投入、2014–15年にUber Eatsを開始、2017年にUber Freightを立ち上げ。2019年にNYSE上場。現在は北米、欧州、アジア、ラテンアメリカ、アフリカ等で規制順守とサービス最適化を図りつつ事業を拡大中です。[U12]
ミニ解説
・「相乗り」の名前が変わった:UberPoolはUberX Shareへ統一。到着時間の悪化を抑えるアルゴリズムで再設計。
・自動運転は“自前”から“提携”へ:ATG売却後はWaymoやBaidu等と連携し、Uberアプリ上にロボタクシーを乗せる「分散型」戦略。
・ゼロエミッションの道筋:2030年(米・加・欧)→2040年(グローバル)で段階的にEV化と低排出配送を進める方針。
【出典(脚注)】
- [U1] 公式IRサイト「More than 15,000 cities across 70 countries」表記(2025/6末時点)/都市一覧ページ(15,000+)
IR / Cities - [U2] 2025年Q2決算プレスリリース(売上126.5億ドル、営業利益15億ドル、FCF24.8億ドル等)
PDF - [U3] 同プレスリリースのセグメント内訳(Mobility売上72.9億ドル/Delivery 41.0億ドル/Freight 12.6億ドル)
PDF - [U4] 「UberX Share(旧UberPool)」の公式説明ページ
Link - [U5] Uber Freight「Deliver 2025」特設ブログ(新機能・AI連携の紹介)
Link - [U6] Uber FreightのEV加速プログラム(Teslaと連携)に関する発表・報道(2025/9)
Yahoo Finance - [U7] ATG売却の公式リリース(Auroraへ、Uberは出資・社外取締役派遣)
IR / Reuters - [U8] Waymo×Uberの提携拡大(2025年にオースティン/アトランタへ)
IR / Waymoブログ - [U9] 百度(Baidu)とのロボタクシー提携(米国外でUberアプリに統合)
Reuters - [U10] Lime連携(Uberアプリ内でLimeのeスクーター/eバイクを利用)
Uberヘルプ / Limeヘルプ - [U11] サステナビリティ目標(2030年:米・加・欧で全ライドZE、2040年:グローバルZEプラットフォーム)
Uber Sustainability - [U12] 企業情報・沿革の要点(公式・Wikipedia概要)
IR / Wikipedia
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】