【UBER/LYFT】ウーバーとリフトを比較する
ライドシェアリング企業を比較してみます。
UBER(ウーバーテクノロジーズ)は、予約や決済を可能にするアプリを用いて配車サービス事業を展開しています。
ライドシェアリングを中心に、飲食品デリバリー(ウーバーイーツ)、宅配サービス、自動運転等に業務を拡大してきました。
LYFT(リフト)もまた、ライドシェアリング企業です。
北米でオンラインのライドシェアリングサービスを展開しています(バイクシェアリングも手がける)。
ライドシェア事業の形態はUBERと似ていますが、LYFTのほうが利用者にとって料金が安めで、ドライバーがややフレンドリーだともいわれています。
両社の違いを述べると、その第一は、LYFTがライドシェアリングに業務を集中しているのに対して、UBERは関連業務への拡大を重視していることです。
第二は、UBERが世界各地で事業を展開しているのに対して、LYFTは米国に特化して事業を展開しているということです。
要するに、拡散型がUBER、集中型がLYFTです。
そうした前提を踏まえて、この2社の株価と決算、業績などを比較してみます(グラフをクリックすると、リンクでUBERやLYFTのページに飛びます)。
UBERは新型肺炎のパンデミック後、ウーバーイーツに力を入れ、売上減をカバーしてきました。
しかし、LYFTはライドシェアに特化しているので、そうした手法を取れませんでした。
その後、ワクチンの普及で業績回復が期待されましたが、今度は「ライドシェアを行うドライバーを従業員扱いすべきだ」という主張が連邦政府の側から出てきて、この問題が再燃しました。
カリフォルニア州でこれが問われた後、UBERやLYFTはドライバーを個人事業主扱いすることで切り抜けてきたのですが、今後、この問題が再燃し、今後、どちらになるのかが問われます。
従業員化が義務となれば、UBERとLYFTの人件費が上がるので、両社の黒字化はさらに遠のくわけです。
過去~現在株価
※左目盛り:株価推移はUBER/LYFT、XLC(コミュニケーションセレクトセクターSPDRファンド)を比較(最大20分ディレイ)。
※右目盛り:10年国債利回り
※主要指標の単位 時価総額:億ドル、株式数:億、1日の平均取引量:100万ドル
四半期決算 予想:結果
さらに、マーケットにおけるEPSと売上の予想値の変動を整理してみます。
(※Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄には1カ月前、2か月前の予想値を記載)。
EPS:予想と結果
予想 | UBER | LYFT | ||
2/1 | 1月前 | 2/1 | 1月前 | |
2023 | -0.29 | -0.22 | 0.9 | 0.88 |
2022 | -5.06 | -4.96 | 0.43 | 0.42 |
Q:23/3 | -0.15 | -0.15 | 0.14 | 0.14 |
Q:22/12 | -0.18 | -0.18 | 0.13 | 0.12 |
21年Q4のAMZN決算には21年11月にIPOされたRIVN(リビアン *EVを手がける)の株式評価益が反映されているため、額面通りに比較できません。
売上高:予想と結果
予想 | UBER | LYFT | ||
2/1 | 1月前 | 2/1 | 1月前 | |
2023 | 36810 | 36770 | 4800 | 4840 |
2022 | 31760 | 31730 | 4070 | 4080 |
Q:23/3 | 8550 | 8570 | 1090 | 1100 |
Q:22/12 | 8470 | 8430 | 1160 | 1160 |
業績:通期決算実績
通期の売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの詳細を見てみます(単位は百万ドル)
同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。