UNP(ユニオンパシフィック)今後の見通し

資本財

ユニオンパシフィック(Union Pacific Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

直近決算

UNPは7月24日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.9$→結果3.03$
・売上高:予想61.5億$→結果62億$(前年同期比+4%)
★出典:IRページ
https://investor.unionpacific.com/static-files/9ea1aad9-6bf3-472e-aae3-e64e5c372e9d
★予想値は以下のページを参照しました。
https://streetinsider.com/ec_earnings.php?q=UNP

企業概要

ユニオン・パシフィック(Union Pacific Corporation, NYSE: UNP)は、米国を代表する最大級の貨物鉄道会社で、1862年創業。本社はネブラスカ州オマハにあります。主要子会社のユニオン・パシフィック鉄道会社(Union Pacific Railroad, 以下「UPRR」)が事業の中核です。
【ミニ解説】「最大級」とは、路線規模・売上規模で米国トップクラスという意味です。

UPRRは米国西部を中心に23州を結ぶ鉄道ネットワークを運営し、総ルートマイル約32,880マイル(約5万2,900km)に及びます。西海岸・メキシコ湾岸の主要港から東方のゲートウェイへ伸び、カナダの鉄道とも接続。さらに、メキシコの主要6ゲートウェイすべてに接続する唯一の米国鉄道です。
【ミニ解説】「ルートマイル」は路線の“延長”です(複線・側線をすべて足し込む「トラックマイル」とは別)

他社鉄道との連携(インターチェンジ)も広く、カナダ・メキシコを含む北米全域で貨物を輸送。加えて、トラックとの組合せによるインターモーダル輸送(コンテナやトレーラーをそのまま鉄道に積み替える方式)を通じて、コストと環境負荷を抑えた長距離輸送を提供しています。
【ミニ解説】インターモーダル=「トラック+鉄道」の複合輸送。長距離は鉄道、集配はトラックで効率化。

その貨物輸送サービスは以下の3カテゴリーに分類されます(かっこ内は代表品目と2024年の売上構成比):

バルク(Bulk)輸送(32%):穀物・穀物製品、肥料、食品・冷蔵品、石炭・再生可能エネルギー(バイオ燃料等)。中西部や西部の産地と太平洋岸・メキシコ湾岸・メキシコ向け輸出ターミナルを結びます。

産業(Industrial)輸送(37%):建設資材、工業用化学、プラスチック、木材・紙、金属・鉱石、石油、液化石油ガス(LPG)、ソーダ灰、砂など。インフラ投資や製造業の動向に連動しやすい領域です。

プレミアム(Premium)輸送(31%):完成車・自動車部品、国内外のインターモーダルコンテナ(20/40フィート)。西海岸港から米国内陸の内陸ターミナルへの国際コンテナや、国内のトラック代替輸送が中心です。

(参考)2025年夏、ユニオン・パシフィックはノーフォーク・サザン(NS)との経営統合案を公表し、米国表面交通委員会(STB)へ意向通知を提出しました。審査完了までは両社は別会社として運営が続きます(規制審査中)。


【出典】

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢