製造業

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資本財ETF

直近の米国製造業に関する統計を踏まえ、資本財・サービスセクターのETFの値動きを見てみます。

この記事では、以下のETFを比較します。

  • 【VIS】バンガード®・米国資本財・サービス・セクターETF
  • 【XLI】資本財セレクト・センターSPDRファンド

この二つのETFは2018年にどうなるのでしょうか。

米国製造業統計の推移(15年3月~18年3月)

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ISM製造業景況感指数

まず、ISM製造業景況感指数の推移を見てみます。

ISM製造業景況感指数は米国版の日銀短観のようなもので、日銀短観がゼロを中間値としてプラスとマイナスで景況感を示すように、ISMは0から100までの%を用い、50%を景気拡大と後退の分岐点にしています(米供給管理協会(ISM)が約350の製造業の仕入れ担当役員にアンケートを実施して発表している)。

50%が中間値なので、50以上は景況感が+であることを意味するのですが、3月の値は59.3でした。

ISM製造業景況指数は全米の製造業の購買担当役員にアンケート調査を行い、そこから製造業の景況感を指数化した指標です。

2017年の夏頃から高水準で推移してきました。

17年10月は58.7。11月は58.2、前月の18年2月は60.8なので、高水準で推移しています。

耐久財受注

耐久財受注の推移は前年度比で伸び続けています。

  • 新規耐久財の受注数は2.6%(前月比)/8.9%(前年比)
  • 輸送機器を除いた耐久財の数値は0%(前月比)/8.1%(前年比)
  • コア資本財(資本財ー〔国防分+航空機〕):-0.1%(前月比)/8%(前年比)

鉱工業生産指数と設備稼働率

工業の動向を知るための2大指標である鉱工業生産指数と設備稼働率を見てみます。

鉱工業生産指数(Index of Industrial Production)も前年度比で見ると右肩上がりになっています。

16年は低迷していましたが、17年以降は上昇基調に入りました。

また、設備稼働率も78なので、相当な高水準です。

ざっくりとしたグラフでの観測ですが、製造業の指標は良好な数字です。

米国資本財・サービスセクターETFの株価推移

統計を踏まえた上で資本財・サービスセクターの米国ETFの値動きを見てみます。

【VIS】バンガード®・米国資本財・サービス・セクターETF

【VIS】の概要は以下の通りです。

  • 米国の資本財・サービスセクターの銘柄で構成されるMSCI USインベスタブル・マーケット・資本財・サービス25/50指数と連動
  • 上記セクターの大型株、中型株、小型株にパッシブ運用で投資。
  • 資本財の製造・販売、商業サービス、運輸サービスの提供などを事業の中心に据えた340以上の企業に投資。

ロイター社HPでチャートを見ると、株価は以下の通り。

【XLI】資本財セレクト・センターSPDRファンド

【XLI】の要旨は以下の通り。

  • S&P500のうち、資本財セクター銘柄の指数(S&P資本財セレクト・セクター指数)に連動
  • 70銘柄で構成され、航空宇宙、コングロマリット、機械などが多い。
  • 5月10日時点の株価収益率 (PER) は17.45、株価純資産倍率 (PBR) は4.44。

こちらのチャートも動き方は似ています。

VISとXLIをチャートで比較

近年、XLIのほうがわずかに高めに推移しています。

VISとXLIのトータルリターン

さらに、それぞれのETFを指標で比較してみましょう。

(以下、%は省略。利回り=税込み配当利回り、TR=トータルリターン。データはブルームバーグHP〔2018/4/28閲覧〕)

VIS XLI
52週レンジ 122.13~151.28 64.65~80.96
直近配当額 0.495 0.307
配当利回り率 1.44 1.68
経費率 0.1 0.13
3カ月TR -8.65 -8.9
1年TR 10.11 11.88
3年TR 10.49 11.4
5年TR 13.8 14.42

経費率と直近配当率で見ればVIS。トータルリターンのパフォーマンスで見ればXLIのほうがお勧めになります。

参考までに、年間で見た分配金の累計も比較してみます。

分配金

累計すると1年あたりで以下の金額($)になります。

VIS XLI
2017 2.2784 1.3379
2016 2.162 1.2857
2015 1.96 1.1381
2014 1.673 1.0471

ここ4年間、VISのほうが大きな金額になっています。

VISとXLIの業種比率と構成銘柄

最後に、二つのETFの業種比率と構成銘柄を比較してみます。

以下、出所はそれぞれの紹介ページ(VISXLI

業種比率

【VIS】(2017/12/31)

※商品情報ページをみるとデータ更新が17年末で止まっています

  1. 航空宇宙・防衛 22.3
  2. コングロマリット 14.4
  3. 産業機械 11
  4. 鉄道 7.1
  5. 建設機械・大型トラック 6.4
  6. 航空貨物・物流サービス 6.2
  7. 電子部品・設備 5.3
  8. 旅客航空輸送業 4.9
  9. 建設関連製品 4.3
  10. 商社・流通業 3.3

【XLI】(2018/5/10)

  1. 航空宇宙・防衛 28.07%
  2. コングロマリット 16.98%
  3. 機械 15.98%
  4. 陸運・鉄道 10.1%
  5. 航空貨物・物流サービス 7.14%
  6. 電気設備 5.41%
  7. 旅客航空輸送業 4.49%
  8. 建設関連製品 3.09%
  9. 商業サービス・用品 3.04%
  10. 専門サービス 2.92%
  11. 商社・流通業 1.92%
  12. 建設・土木 0.86%

構成銘柄上位25銘柄

モーニングスターHP(2018/5/1閲覧)のデータで構成銘柄を比べてみます。

VIS XLI
Boeing Co 6.22 7.32
3M Co 4.38 4.16
General Electric Co 3.92 5.54
Union Pacific 3.55 4.69
Honeywell International 3.51 4.87
United Technologies 3.2 4.02
Caterpillar 2.94 3.82
Lockheed Martin 2.92 3.53
United Parcel Service Class B 2.41 3.46
Raytheon Co 2.09 2.59
FedEx 2.05 2.72
Northrop Grumman 1.94 2.47
General Dynamics 1.88 2.48
Illinois Tool Works 1.62 1.93
CSX 1.59 2.35
Emerson Electric Co 1.47 1.9
Deere & Co 1.42 1.96
Delta Air Lines 1.31 1.54
Norfolk Southern 1.3 1.83
Waste Management 1.22 1.45
Eaton PLC 1.18 1.47
Southwest Airlines Co 1.14 1.28
Johnson Controls International PLC 1.09 1.41
Roper Technologies 0.96 0.22
Cummins 0.86 0.09

これらの上位25銘柄が全体の投資額を占める割合は、VISが56.17%、XLIが69.1%なので、XLIの大型株への特化ぶりが際立っています。

投資先は似ていますが、大型株に特化すべきか、もう少し幅広く分散投資すべきかはしっかりと考えたいところです。

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