VZ(ベライゾン)今後の見通し

ダウ30銘柄,株価•決算,通信

ベライゾンコミュニケーションズ(Verizon Communications Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(VZとTを比較:ベライゾンとAT&T)を参照

直近決算

10月29日(米国時間)にVZ(ベライゾン)は決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.19$→結果1.21$
・売上高:予想342億$→結果338億$(前年同期比+1.5%)
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました

企業概要

ベライゾン(Verizon Communications Inc.、VZ)は、米国最大級の通信企業として、ワイヤレス(携帯)・ブロードバンド(固定)を中核に、個人・法人・公共部門向けの通信サービスを提供しています。本社はニューヨーク州ニューヨーク。報告セグメントは ConsumerBusiness の2区分です(2024通期・2025年時点)。[1]

高品質なネットワークとサービスの信頼性を強みとし、5Gの全国展開と固定無線アクセス(FWA)によるブロードバンド拡大を推進。2025年Q2終了時点で、FWA契約は510万超、ブロードバンド総回線は1,290万超に到達しました。[2] 会社のファクトシートでは、2025年Q2時点の「ワイヤレス小売接続」は1億4,610万と開示されています。[5]

配当は年次増配を継続しており、2025年9月の取締役会決議で19年連続増配となりました。[6]

主な事業領域は以下の通りです(2025年時点)。

ワイヤレス(移動通信)サービス:4G/5Gの通信サービスを提供。ポストペイド(後払い)を中心に、Consumer/Business両セグメントで端末回線・データ・付帯サービスを展開。2025年Q2はBusinessでポストペイド純増を確保しつつ、コンシューマでは価格改定の影響等でポストペイド電話回線が小幅減となるなど、セグメント間で傾向が分かれました。[3]

有線通信とデータサービス:FiOS(光)による家庭向けインターネット/TV、固定ブロードバンド(FWA含む)、企業向けネットワーク・セキュリティ・マネージドサービスを提供。2025年Q2のブロードバンド純増は29.3万で、このうちFWA純増が27.8万を占めました。[2]

公共部門・政府向け:Businessセグメントとして、連邦・州・地方政府、教育機関、公共安全(First Responders)等に専用ネットワークやセキュリティ、ソリューションを提供。[1]

注: 旧来の「Verizon Media」(AOL・Yahooを包含)は、2021年にアポロ・グローバル・マネジメントへ売却され「Yahoo」に改称。現在のベライゾンはデジタル広告・ストリーミングのメディア事業を中核には据えていません。[4]

ひとことで:5G+FWAで固定系を伸ばしつつ、ワイヤレスは価格・競争環境の影響を受けやすい局面。セグメントは「Consumer/Business」の2本柱で、KPIは接続数・ARPA/ARPU・ブロードバンド純増・FWA基盤の拡大が焦点(2025年時点)。[1][2][5]

【注】(出典リンク)

  1. 事業区分(Consumer/Business)・会社概要 → Annual Report / 10-K(2024通期)Form 10-K 2024(PDF)(確認日:2025-09-23)
  2. 2025年Q2のFWA・ブロードバンド純増 → IRニュース(2025-07-21)(確認日:2025-09-23)
  3. 2025年Q2セグメント動向(Businessのポストペイド純増等) → 2025年Q2 決算資料(PDF)(確認日:2025-09-23)
  4. Verizon Media(AOL・Yahoo)の売却 → TechCrunch(2021-09-01)Yahoo Finance(同日)(確認日:2025-09-23)
  5. ファクトシート(接続数・基礎データ) → Verizon Fact Sheet(As of 2025-07-21)(確認日:2025-09-23)
  6. 配当:19年連続増配(2025年9月決議) → IRニュース(2025-09-05)(確認日:2025-09-23)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

EPSと売上:予想:結果

【出典】

Posted by 南 一矢