WMT(ウォルマート)今後の見通し
ウォルマート(Walmart Inc)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(WMT/COST:ウォルマートとコストコを比較)を参照
直近決算
ウォルマートは2月20日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.64$→結果0.66$
・売上高:予想1798.5億$→結果1805.5億$(前年同期比+4%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想2.77$→結果2.5~2.6$
・売上高:+3~4%
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
ウォルマート(Walmart Inc)は世界最大の小売チェーンです。
創業者サム・ウォルトンの名を冠した同社は、「エブリデー・ロープライス」という低価格戦略を掲げ、米国を中心に実店舗とオンライン販売を通じたオムニチャネル戦略を展開しています。
アーカンソー州ベントンビルに本社を置き、国内外に約 10,500 店舗を運営。
会員制量販店「サムズ・クラブ」も米国およびプエルトリコで展開し、幅広い消費者層に支持されています。
社史をさかのぼると、同社は1962年にサム・ウォルトン氏によって設立され、当初は中西部の小規模なディスカウントストアとしてスタートしました。
サム・ウォルトン氏の低価格戦略と効率的な物流システムにより急速に成長し、1980~90年代に国内最大手の小売企業としての地位を確立しました。
その後、国際展開にも注力し、カナダ、メキシコ、イギリスなど多くの国で店舗網を拡大。
オンライン販売にも力を入れ、実店舗と EC サイトの連携によるオムニチャネル戦略を推進しています。
特に、2020 年の COVID-19 パンデミック時には食品や日用品のオンライン販売が急増し、同社の堅調な業績を支える要因となりました。
また、Walmart は海外市場での成長を目指し、2016 年に中国 E コマース大手 JD.com との提携、2018 年にインドのネット通販「フリップカート」を買収、さらに日本では西友との提携および楽天への出資など、国際的な M&A や提携を積極的に進めています。
その事業は大きく「店舗販売・スーパーマーケット」と「オンライン販売・オムニチャネル戦略」、金融・ヘルスケアサービスなど多角的な分野に分かれます。
★店舗販売・スーパーマーケット: ディスカウントストア、スーパーマーケット、倉庫型店舗(サムズ・クラブ)など多様な形式で展開し、食品、衣料品、家電、日用品、薬局商品など生活必需品を低価格で提供(24カ国で店舗を運営)。
★オンライン販売・オムニチャネル戦略: Walmart.com やモバイルアプリを通じ、オンライン販売を積極的に展開。オンライン注文商品の店舗受け取りやシームレスな返品・交換など、実店舗とオンラインの連携を強化しています。
★付加価値サービス: 消費者向けのプリペイドカード、送金サービス、Walmart Health クリニックなど、従来の小売事業に加え、生活全般をサポートするサービスも提供。サムズ・クラブを通じた法人および個人向けの会員制販売で、安定した収益源を確保しています。
WMTの強みは、以下の点にあります。
・低価格戦略: 独自の低価格戦略と効率的な物流システムにより、常に低価格で高品質な商品を提供。
・広大な店舗ネットワーク: 米国を中心に世界 24 カ国に店舗を展開し、広大な店舗ネットワークを保有。
・オムニチャネル戦略: 実店舗とオンライン販売を融合。
それ以外にも、以下の取り組みを推進しています。
AI、ビッグデータ、IoT の活用: 在庫管理、需要予測、顧客分析に AI、ビッグデータ、IoT を活用し、店舗運営とオンライン販売の最適化を実現。
物流システムの革新: 高度な物流ネットワークとサプライチェーン管理システムを導入し、迅速な配送と在庫最適化を推進。
デジタル決済: Walmart Pay などのキャッシュレス決済システムにより、消費者の支払い利便性を向上させ、オンラインと実店舗間のシームレスな取引を実現。
【出典】
【事業構成】