KHC(クラフトハインツ)今後の見通し
クラフトハインツ(The Kraft Heinz Company)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(GISとKHCを比較:ゼネラルミルズとクラフトハインツ)を参照
直近決算
クラフトハインツは7月30日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.64$→結果0.69$
・売上高:予想62.5億$→結果63.5億$(前年同期比+%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想2.59$→結果2.51~2.67$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました
企業概要
クラフトハインツ(The Kraft Heinz Company, NASDAQ: KHC)は、ケチャップや調味料、チーズ・乳製品、加工食品・ミール、スナックなどを展開するグローバル食品メーカーです。2024年通期の売上高は約258億ドル(約260億ドル)でした。
KHCは原材料の生産そのものまでを自社で抱え込む完全な「垂直統合」ではなく、自社工場・物流を核にサプライヤーや小売と連携する統合バリューチェーン型のビジネス運営を行っています。これにより品質管理とコスト効率を両立させています。
また、世界中の調達・製造・販売網を活かし、安定した供給とブランド力により収益基盤を維持しています。近年はポートフォリオを8つの消費者起点プラットフォーム(例:Taste Elevation=味の格上げ、Easy Ready Meals=簡便ミール、Substantial Snacking=満足スナック、Cheese、Meats など)に再編し、成長分野に投資を集中しています。
主な事業分野は以下の通りです。
★チーズ・乳製品:フィラデルフィア(クリームチーズ)、クラフト・シングル、ヴェルヴィータ等のクリーム/プロセスチーズを中心に展開(※ナチュラルチーズの多くは2021年にラクトリスへ売却済)。
★調味料・ソース類:ハインツ(ケチャップ他)、クラシコ(パスタソース)、リー&ペリンズ(ウスターソース)など、日常使いの定番ブランドを多数保有。
★加工食品・スナック/ミール:クラフト・マカロニ&チーズ、ランチャブルズ、オスカー・マイヤー(肉加工品)、オレアイダ(冷凍ポテト)、デザートや飲料粉末など。近年はプラントベースの共同事業(The Kraft Heinz Not Company)で商品群を拡充。
社史をさかのぼると、KHCは2015年にクラフトとハインツが合併(バークシャー・ハサウェイと3Gキャピタルが支援)。
2019年にはブランド価値の見直しに伴う約154億ドルの減損と減配を発表。2021年にはSEC(米証券取引委員会)との和解で6,200万ドルの民事制裁金を計上し、内部統制を強化しました。
2020年以降は構造改革とブランド再建を進め、2024年は8プラットフォーム体制に移行。2025年には株主価値最大化に向けた戦略的選択肢の検討を公表し(例:一部事業の分離・売却などの検討)、同年第2四半期には市場環境等を反映した約93億ドルの非現金減損を計上しています。
地理的には北米が中核で、北米/先進国市場(欧州・豪州など)/新興国市場の3区分で業績管理を行っています(新興国は社内でさらに地域別に区分)。各地域の嗜好に合わせた商品開発・価格設定を進めています。
ワンポイント用語解説
- プラットフォーム:似たニーズのカテゴリを束ねた社内の管理単位。投資の優先度や開発テーマを明確化できる。
- 減損:将来の稼ぐ力が想定より下がったと判断した場合、のれん・商標など無形資産の帳簿価額を切り下げる会計処理。現金は出ていない(非現金)。
- プラントベース:植物由来の原料で肉や乳の代替を目指す食品。KHCはNotCoとのJVでマヨ、チーズ風商品、ホットドッグ風などを展開。
【出典】
- 2024年通期・会社説明(売上、ボリューム動向、区分):KHCプレスリリース(2025/2/12)/Form 10-K(2024通期)
- 8つの消費者起点プラットフォームへの再編(Taste Elevation 等):IR「Company Strategy」/CAGNY 2024資料
- ナチュラルチーズ事業の売却(残存ブランドの範囲):売却完了リリース(2021/11/29)
- 2019年の大型減損・減配の背景(参考解説):Axios(2019/2)
- SECとの和解(6,200万ドル):SECリリース(2021/9/3)/KHC声明
- 戦略的選択肢の検討公表(株主価値最大化):KHCプレスリリース(2025/5/20)
- 2025年Q2の非現金減損(約93億ドル):KHCプレスリリース(2025/7/30)/Food Business News
- NotCoとのJV(プラントベース)の拡張:FoodDive(2024/4)/Bloomberg(2025/2/4)
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
【出典】