V(ビザ)今後の見通し

ダウ30銘柄,株価•決算,金融

ビザ(Visa.inc)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については以下を参照

関連記事1(VとMAを比較:ビザとマスターカードの株価·決算)を参照

関連記事2(VとAXPを比較:ビザとアメリカンエキスプレスの株価·決算)を参照

直近決算

V(ビザ)は4月28日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想3.1$→結果3.31$
・売上高:予想107.5億$→結果112億$(前年同期比+17%)
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

Visa Inc.(以下「Visa」または「V」)は、世界200以上の国と地域でデジタル決済ネットワークを運営するグローバル企業です。2025会計年度(FY2025、2025年9月30日終了)には、ネット売上高が400.00億ドル、GAAP純利益が200.58億ドル、Visaのネットワークで処理された取引件数が2,575億件に達しました。決済ボリュームは14.2兆ドル、総ボリュームは16.7兆ドル、決済クレデンシャル数は49億件でした。[1]

Visaの決済ネットワーク「VisaNet」は、加盟店・金融機関・消費者を結び、オンライン/店頭を問わずトランザクションを迅速・安全に処理します。Visaは自社を「金融機関ではなく、カード発行も与信も行わない」決済ネットワーク運営会社と位置づけており、VisaNetを通じて、複数の決済手段・端末・国境をまたぐ資金移動を支えています。可用性については「シックス・ナイン(99.9999%)」の運用水準を掲げ、ダウンタイムの最小化を目指しています。[2]

本社機能はカリフォルニア州サンフランシスコのベイエリアにあります。2025年Form 10-K上の主たる執行オフィスは「San Francisco, California, P.O. Box 8999」とされ、Mission RockのMarket Support Centerやフォスターシティ拠点などを含め、北米・欧州・アジア太平洋等にオフィスを展開しています。[3]

Visaの前身は1958年、バンク・オブ・アメリカが開始したカード事業「BankAmericard」です。1976年にグローバル展開に合わせて「Visa」へブランド刷新され、2007年の組織再編を経て、現在の上場持株会社体制に移行しました。[4]

事業の中心は決済ネットワークおよび関連サービスの提供です。提携金融機関を通じてクレジット、デビット、プリペイド、ATM取引など多様な決済手段をサポートし、発行体・加盟店・アクワイアラー・フィンテック・政府機関などに対して、決済処理、認証、不正対策、データ分析、コンサルティングなどを提供しています。Visa Secure(EMV 3-D Secure)などの認証機能により、非対面取引の安全性と利便性の両立も図っています。[5][6]

さらに、Visa Consulting & Analytics(VCA)、Risk and Security Solutions、Acceptance Solutions、Issuing Solutions、Advisory and Other Servicesなどの付加価値サービスを拡大しています。FY2025の付加価値サービス収入は109億ドルで、FY2024の88億ドルから24%増となりました。Visaは成長レバーを「Consumer Payments」「Commercial and Money Movement Solutions」「Value-Added Services」の3つに整理しており、従来のカード決済だけでなく、B2B、送金、リアルタイム決済との接続、リスク管理、データ活用にも領域を広げています。[7]

強みは、①グローバル規模のネットワーク効果、②高い可用性と不正抑止力、③決済周辺の付加価値サービス(データ、リスク、コンサル、認証、発行体処理等)、④約175百万の加盟店所在地と約14,500の金融機関に接続する規模です。一方、⑤規制・手数料政策の変化、⑥地域スキームやリアルタイム決済、デジタルウォレット、ステーブルコイン等との競争、⑦サイバーリスク、⑧訴訟・独禁法リスクへの備えなどが継続的な課題です(FY2025時点)。[8]

直近でも基盤事業は堅調です。2026会計年度第2四半期(2026年3月31日終了)のネット売上高は112億ドル(前年同期比17%増)、GAAP純利益は60億ドル、GAAP希薄化後EPSは3.14ドルでした。同四半期の決済ボリュームは前年同期比9%増、クロスボーダーボリュームは12%増、Visaが処理した取引件数は661億件(同9%増)でした。取締役会は同四半期に200億ドルの新たな複数年自社株買い枠も承認しています。[9]

要点:FY2025は「ネット売上高400億ドル・Visaネットワーク処理件数2,575億件・決済ボリューム14.2兆ドル」の規模に到達しました。2026年Q2も、決済ボリューム、クロスボーダー、処理件数がそろって伸びています。収益源は従来の決済処理だけでなく、認証、不正対策、発行体処理、データ分析、コンサルティングなどの付加価値サービスへ広がっています。一方で、米国のデビット市場をめぐる司法省訴訟、インターチェンジ訴訟、欧州の手数料関連訴訟など、規制・訴訟リスクは引き続き重要です。[10][11]

【注】(出典リンク)

  1. FY2025実績・主要統計(ネット売上高、純利益、決済ボリューム、処理件数等) → Visa Annual Report 2025 – FinancialsVisa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)(確認日:2026-05-10)
  2. VisaNetの概要・200超の国と地域・シックスナイン可用性 → VisaNet(公式)Visa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)(確認日:2026-05-10)
  3. 本社機能・Mission Rock Market Support Center・主たる執行オフィス → Visa公式記事:Mission Rock Market Support CenterVisa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)(確認日:2026-05-10)
  4. 沿革(BankAmericard→Visa、2007年再編) → Visa公式:About VisaVisa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)(確認日:2026-05-10)
  5. 事業概要・決済ネットワーク・決済手段・発行体/加盟店向けサービス → Visa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)(確認日:2026-05-10)
  6. Visa Secure(EMV 3-D Secure) → Visa Secure(公式)EMVCo: EMV® 3-D Secure(確認日:2026-05-10)
  7. 付加価値サービス収入・成長レバー(Consumer Payments/CMS/VAS) → Visa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)Visa Consulting & Analytics(公式)(確認日:2026-05-10)
  8. ネットワーク規模・競争環境・規制リスク → Visa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)Visa Core Rules and Visa Product and Service Rules(2026年4月版)(確認日:2026-05-10)
  9. FY2026第2四半期実績・決済ボリューム・処理件数・自社株買い枠 → Visa Fiscal Second Quarter 2026 Financial ResultsVisa Q2 FY2026 Earnings Release(PDF)(確認日:2026-05-10)
  10. インターチェンジ関連訴訟・FY2025の追加引当 → Visa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)(確認日:2026-05-10)
  11. 米国司法省によるデビット市場関連訴訟・欧州手数料関連リスク → Visa Fiscal 2025 Annual Report(PDF)U.S. Department of Justice(2024年9月24日)(確認日:2026-05-10)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢