V(ビザ)今後の見通し

ダウ30銘柄,株価•決算,金融

ビザ(Visa.inc)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については以下を参照

関連記事1(VとMAを比較:ビザとマスターカードの株価·決算)を参照

関連記事2(VとAXPを比較:ビザとアメリカンエキスプレスの株価·決算)を参照

直近決算

V(ビザ)は7月29日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.84$→結果2.98$
・売上高:予想98.4億$→結果102億$(前年同期比+15%)
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

Visa Inc.(以下「Visa」または「V」)は、世界200以上の国と地域でデジタル決済ネットワークを運営するグローバル企業です。2024会計年度(FY2024)にはネット売上高359億ドル、ネットワーク処理件数は通期で2,340億件(1日当たり約6.39億件)に達しました。[1]

Visa の決済ネットワーク「VisaNet」は、加盟店・金融機関・消費者を結び、オンライン/店頭を問わずトランザクションを迅速・安全に処理します。可用性は「シックス・ナイン(99.9999%)」の運用水準を掲げ、ダウンタイムの最小化を目指しています。[6]

本社機能はカリフォルニア州サンフランシスコ(Mission RockのMarket Support Center)にあり、ベイエリアのフォスターシティ拠点などと併せて北米・欧州・アジア太平洋等にオフィスを展開しています(2024年以降)。[4][5]

Visaの前身は1958年、バンク・オブ・アメリカが開始したカード事業「BankAmericard」で、1976年にグローバル展開に合わせて「Visa」へブランド刷新されました。2007年の組織再編を経て、現在の上場持株会社体制に移行しています。[3]

事業の中心は決済ネットワークおよび関連サービスの提供です。提携金融機関を通じてクレジット、デビット、プリペイド、ATM取引など多様な決済手段をサポートし、Visa Secure(EMV 3-D Secure)などの不正対策・認証機能で非対面取引の安全性と利便性を両立させています。[1][7]

さらに、Visa Consulting & Analytics(VCA)やVisa Analytics Platform といったデータ分析・インサイト提供により、発行体・加盟店・フィンテックの成長を支援します。[8][9]

強みは、①グローバル規模のネットワーク効果、②高い可用性と不正抑止力、③決済周辺の付加価値サービス(データ、リスク、コンサル)です。一方、④規制・手数料政策の変化、⑤地域スキームや新興決済の競争、⑥サイバーリスクへの備えなどが継続的な課題です(2025年時点)。[1]

直近でも基盤事業は堅調で、2025年Q3(2025年7月公表)までの進捗はIR開示のとおり。キャッシュレス化、越境取引、デジタル化の波により、中長期の需要拡大が見込まれます。[2]

要点:FY2024は「2,340億件処理・1日6.39億件」の規模に到達。サンフランシスコ拠点の整備とともに、EMV 3-D Secureやデータ分析などの付加価値で収益多角化を進めています(2024–2025年)。[1][5][7]

【注】(出典リンク)

  1. FY2024実績・事業概要 → Visa Annual Report 2024(通期、2024-09-30)Form 10-K 2024(確認日:2025-09-23)
  2. 業績アップデート(2025年Q3公表) → IRニュース(2025-07-29)(確認日:2025-09-23)
  3. 沿革(BankAmericard→Visa、再編の概略) → What we do / About Visa(公式タイムライン)(確認日:2025-09-23)
  4. サンフランシスコ新本社計画の発表 → Visaプレスリリース(2019-11-06)(確認日:2025-09-23)
  5. Mission RockのMarket Support Center稼働 → Visa公式記事(2024-06-07)(確認日:2025-09-23)
  6. VisaNetの可用性(“Six Nines” 99.9999%) → VisaNet(公式)(確認日:2025-09-23)
  7. Visa Secure(EMV 3-D Secure) → Visa Secure(公式)EMVCo: EMV® 3-D Secure(確認日:2025-09-23)
  8. Visa Consulting & Analytics(VCA) → VCA(公式)(確認日:2025-09-23)
  9. Visa Analytics Platform → プロダクト紹介(公式)(確認日:2025-09-23)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢