JPM(JPモルガンチェース)今後の見通し
JPモルガンチェース(JPMorgan Chase & Co.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(JPM/BAC:JPモルガンとバンクオブアメリカを比較)を参照
直近決算
JPM(JPモルガン)は10月14日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想4.84$→結果5.07$
・売上高:予想452.5億$→結果464.3億$(前年同期比+9%)
★出典:IRページ
★予想値は以下のページを参照しました。
streetinsider
企業概要
JPモルガンチェース(JPMorgan Chase & Co.)は総資産・収益力・時価総額で世界屈指の規模を誇る総合金融グループで、ニューヨーク本社からグローバルに事業を展開しています。主要ブランドは、機関投資家・大企業向けの「J.P. Morgan」と、個人・中小企業向けの「Chase」です。[1]
米国を中心に世界60超の国・地域で、リテールバンキング、投資銀行、資産運用、プライベートバンキング、商業金融などを提供します。2025年4–6月期(Q2)の決算を公表しており、各事業は堅調に推移しました。[2]
JPMの起源は、J.P.モルガン、チェース・マンハッタン銀行など歴史的な有力行の合併・再編にさかのぼります。現在の事業区分は3セグメントで、①Consumer & Community Banking(CCB) ②Commercial & Investment Bank(CIB) ③Asset & Wealth Management(AWM)です(2024年末に従来のCommercial BankingをCIBに統合)。[1]
JPMは、以下の主要な事業セグメントで展開しています。
★Consumer & Community Banking(C&CB):個人および小規模事業者向けの預金、住宅ローン、クレジットカード、日常バンキングなどを提供。広範な支店網とデジタルチャネルで利便性を高めています。[3]
★Commercial & Investment Bank(C&IB):大企業・政府向けの投資銀行(M&A、株式・債券引受)、グローバルマーケット(株式・債券・為替・コモディティのマーケットメイク、リスク管理)等を統合。2024年の再編で商業銀行機能を包含しました。[1]
★Asset & Wealth Management(A&WM):機関投資家・富裕層向けの資産運用、投資管理、プライベートバンキング。長期資産形成とアドバイスを提供します。[3]
2008年の金融危機後もリスク管理体制を強化し、2023年には当局の競売を通じてファースト・リパブリック銀行(First Republic Bank)の資産の大部分と一部負債を承継。店舗の段階的なブランド統合・改装を進め、富裕層向けバンキング/ウェルスマネジメントの裾野拡大に活用しています。[4][5]
テクノロジー面では、ブロックチェーン基盤「Kinexys(旧Onyx)」上でのホールセール決済(JPM Coin等)や情報ネットワークを展開し、国際送金・有価証券決済などの効率化に取り組んでいます。[6]
ミニ解説
・3セグメント体制:2024年末に商業銀行をCIBへ統合し、「CCB/CIB/AWM」のシンプルな構成に再編。
・富裕層戦略の加速:First Republicの高接客モデルを取り込み、ChaseとJ.P. Morganの間をつなぐ提案力を強化。
・デジタル×市場インフラ:Kinexys(旧Onyx)で大口決済・情報連携をデジタル化し、運用・銀行の両領域で効率化を追求。
【注】(出典リンク)
- 会社概要・最新セグメント(CCB/CIB/AWM)・本社:Form 10-K(2024年12月期) / Our Business ↩↩↩
- 2025年Q2決算開示:Quarterly Earnings(2025年Q2プレス/資料) ↩
- 各セグメントの業務範囲(定義・概要):Form 10-K(2024年) ↩↩
- First Republicの資産・負債承継(当局公表・会社IR):JPMorgan IRリリース(2023/5/1) / FDICプレス(2023/5/1) ↩
- 統合・店舗転換の進捗(補助資料/報道):PYMNTS(2025/5/27) / American Banker(2024/5/20) ↩
- Kinexys(旧Onyx)とJPM Coin等の概要:Kinexys(公式) / Kinexys Currency(旧JPM Coin) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】