【AMZN/BABA】アマゾンとアリババを比較する
2020年以降、巣ごもり消費が広がり、米国のAMZN、中国のBABA等のEコマース企業は大きく事業を拡大しました。しかし、2021年以降、その成長もピーク感が出てきました。
事業を概観すると、AMZNの売上はオンラインストアとサードパーティのEコマースが7割、AWSが1割程度ですが、AWSの利益率は高く、この部門がAMZNのもう一つの柱となっています。
一方、BABAの売上(20年12月時点)はEコマースが85%、クラウドが8%。そして、決済を担うアリペイに力を注いでいます。
アントフィナンシャルの上場に挑戦したように、Eコマースとフィンテックとの連結を重視しているのがBABAの特徴です。
最近の両社をみると、AMZNは創業者のジェフベゾス氏が経営を後継者に一任し、BABAはアントフィナンシャル上場を図った際にジャックマー氏の発言が中国当局の怒りを買うなど、どちらも経営の大きな節目に差しかかっているようです。
そこで、Eコマースで米中を代表する両雄を比較してみます。事業全般の比較だと、とても収拾がつかないので、この記事ではグラフを用いて、株価と決算、業績などをワンポイントで比較してみます(グラフをクリックすると、リンクでAMZNやBABAのページに飛びます)。
過去~現在株価
※左目盛り:株価推移はAMZN/BABA、XLY(一般消費財セレクトセクターSPDRファンド)を比較(最大20分ディレイ)。
※右目盛り:10年国債利回り
※主要指標の単位 時価総額:億ドル、株式数:億、1日の平均取引量:100万ドル
四半期決算 予想:結果
さらに、マーケットにおけるEPSと売上の予想値の変動を整理してみます。
(※Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄には1カ月前、2か月前の予想値を記載)。
四半期決算 予想:結果
さらに、マーケットにおけるEPSと売上の予想値の変動を整理してみます。
(※Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄には1カ月前、2か月前の予想値を記載)。
EPS:予想と結果
予想 | AMZN | BABA | ||
2/1 | 1月前 | 2/1 | 1月前 | |
2023 | 1.6 | 1.64 | 9.11 | 8.91 |
2022 | -0.12 | -0.1 | 7.7 | 7.63 |
Q:23/3 | 0.27 | 0.29 | 1.62 | 1.64 |
Q:22/12 | 0.17 | 0.19 | 2.39 | 2.38 |
売上高:予想と結果
予想 | AMZN | BABA | ||
2/1 | 1月前 | 2/1 | 1月前 | |
2023 | 559230 | 562170 | 142890 | 140980 |
2022 | 510270 | 510240 | 128660 | 127030 |
Q:23/3 | 125130 | 125870 | 31680 | 31350 |
Q:22/12 | 145450 | 145530 | 36170 | 35870 |
業績:通期決算実績
通期の売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの詳細を見てみます(単位は百万ドル)
損益計算(売上、純利益等)
同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。