NVDA(エヌビディア)今後の見通し

AI(人工知能),ダウ30銘柄,半導体,情報技術,株価•決算

エヌビディア(NVIDIA Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。


銘柄比較については関連記事(NVDA/AMD:エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズを比較)を参照

直近決算

エヌビディア(NVIDIA Corporation)は2月25日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.52$→結果1.62$
・売上高:予想655.6億$→結果681億$(前年同期比+73%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想727.8億$→結果76.44~79.56億$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

エヌビディア(NVIDIA Corporation:NVDA)は、世界有数のGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)メーカーで、AI計算(学習・推論)に最適化したハードウェア、ネットワーキング、ソフトウェアを一体で提供する企業です。会計上の事業区分は、「Compute & Networking(コンピュート&ネットワーキング)」「Graphics(グラフィックス)」の2セグメントです。[1]

GPUは本来「映像を描くためのチップ」として普及しましたが、現在は大量の同種計算を同時並行で回す特性を活かし、AIのディープラーニングや生成AIの推論に欠かせない計算基盤になっています。CPUが複雑な処理を順番にこなすのに対し、GPUは多数の計算を並列に処理することに強みがあります。[2]

エヌビディアは、GPUだけでなくCUDAという開発基盤も提供しています。CUDA Toolkit、cuDNN、TensorRT、CUDA-Xライブラリ、NVIDIA AI Enterpriseなどのソフトウェア群を通じて、開発者がGPUを使ったAI・科学技術計算・画像処理・推論アプリケーションを構築しやすい環境を整えています。ハード+ソフト+ネットワークを一体で押さえることで、AIアクセラレータ市場で強い競争優位を築いています。[3]

さらに、AI計算の単位がサーバー単体からデータセンター全体(AIファクトリー)へ広がるなか、エヌビディアはGPU、CPU、DPU、NVLink、NVSwitch、InfiniBand、AI向けEthernetSpectrum-X、ラックスケールシステムを組み合わせたデータセンター規模のプラットフォームを展開しています。代表例が、Blackwell世代のGB200 NVL72やBlackwell Ultra世代のGB300 NVL72です。[4][5]

2026年1月期(FY2026)には、Blackwellアーキテクチャがデータセンター売上の過半を占めるまで拡大しました。さらに同社はFY2026にVera Rubinプラットフォームを発表し、FY2027後半に生産出荷を開始する見通しを示しています。Rubinは、エージェントAIや推論、長文脈処理などを重視する次世代AI基盤として位置づけられています。[6]

なお、エヌビディアの事業はCompute & Networking(主にデータセンター向けAI計算、ネットワーキング、AIソフトウェア、自動車向けプラットフォームなど)と、Graphics(GeForce GPU、NVIDIA RTX/Quadro系ワークステーションGPUなど)に大別されます。ネットワーク強化は、2019年に発表し2020年に完了したMellanox買収が大きな基盤になりました。[1][7]

ミニ解説
CPU=少人数が順番に複雑な仕事をこなす仕組み、GPU=大人数で似た計算を一気に片づける仕組み、と考えると分かりやすいです。AI学習や生成AIの推論では、行列計算のような同種の処理を膨大に繰り返すため、GPUの並列処理能力が生きます。ただし、現在のエヌビディアの強みはGPU単体ではなく、CUDA、AIライブラリ、NVLink、ネットワーク、ラックスケール設計まで含めたAIインフラ全体にあります。

最近の主なトピック:FY2026(2026年1月期)の売上高は2,159.38億ドルで、前期比65%増となりました。GAAP営業利益は1,303.87億ドル、GAAP純利益は1,200.67億ドルです。Q4 FY2026(2026年1月25日終了四半期)の売上高は681.27億ドル、データセンター売上は623億ドルで、いずれも過去最高を更新しました。[8]

FY2026のデータセンター売上は1,937億ドルとなり、前期比68%増でした。Blackwellの本格立ち上がりに加え、GB200/GB300向けのNVLinkコンピュートファブリック、Ethernet、InfiniBandなどのネットワーキング需要も大きく伸びました。FY2026のセグメント別売上では、Compute & Networkingが1,934.79億ドルGraphicsが224.59億ドルで、売上の大半がAIデータセンター関連に集中しています。[1][8]

一方で、中国向けには米国の輸出規制が続いており、同社はFY2027 Q1(2026年4月期)の見通しに中国向けデータセンター・コンピュート売上を織り込んでいないと説明しています。また、FY2026の10-Kでは、特定顧客への売上集中も示されており、最大顧客が売上の22%、別の顧客が14%を占めました。AIインフラ需要は非常に強い一方、輸出規制、顧客集中、先端パッケージ・メモリ・電力などの供給制約、巨大顧客の投資タイミングは重要なリスクです。[1][8]

事業セグメント(確認)

エヌビディアの事業は、会計上は「Compute & Networking」と「Graphics」の2つです。前者はデータセンター向けAI計算、ネットワーキング、AIソフトウェア、自動車向けプラットフォームなどを含みます。後者はGeForce GPU、PC向けGPU、NVIDIA RTX/Quadro系のプロ向け可視化製品などを含みます。[1]

実務上は、投資家はこの2セグメントに加えて、製品市場としてData Center/Gaming/Professional Visualization/Automotiveも見る必要があります。FY2026では、Data Centerが売上成長の中心で、Gamingは通期売上160億ドル、Professional Visualizationは32億ドル、Automotiveは23億ドルと、いずれも成長しました。ただし、現在の企業価値を最も大きく左右しているのは、AIデータセンター向けの計算・ネットワーク・ソフトウェア基盤です。[8]

【注】(出典リンク)

  1. FY2026 10-K・事業セグメント・セグメント別売上・顧客集中 → NVIDIA Form 10-K FY2026(SEC)NVIDIA Financial Reports(確認日:2026-05-10)
  2. GPUと並列計算・CUDAの基礎 → NVIDIA CUDA DocumentationCUDA Toolkit(確認日:2026-05-10)
  3. CUDA・cuDNN・TensorRT・AIソフトウェア基盤 → NVIDIA cuDNNNVIDIA TensorRTNVIDIA AI Enterprise(確認日:2026-05-10)
  4. GB200 NVL72・ラックスケールAIシステム → NVIDIA GB200 NVL72NVIDIA NVLink(確認日:2026-05-10)
  5. GB300 NVL72・Spectrum-X → NVIDIA GB300 NVL72NVIDIA Spectrum-X(確認日:2026-05-10)
  6. Blackwell・Rubin・FY2027後半のRubin出荷見通し → NVIDIA Form 10-K FY2026(SEC)NVIDIA FY2026 Q4 Results(確認日:2026-05-10)
  7. Mellanox買収 → NVIDIA to Acquire MellanoxNVIDIA Completes Acquisition of Mellanox(確認日:2026-05-10)
  8. FY2026通期・Q4業績・Data Center/Gaming/Professional Visualization/Automotive・FY2027 Q1見通し → NVIDIA Announces Financial Results for Fourth Quarter and Fiscal 2026NVIDIA FY2027 Q1 Financial Results Event(確認日:2026-05-10)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢