NVDA(エヌビディア)今後の見通し

AI(人工知能),ダウ30銘柄,半導体,情報技術,株価•決算

エヌビディア(NVIDIA Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。


銘柄比較については関連記事(NVDA/AMD:エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズを比較)を参照

直近決算

エヌビディア(NVIDIA Corporation)は8月27日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.01$→結果1.04$
・売上高:予想461億$→結果467億$(前年同期比+56%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想534.6億$→結果529.2~550.8億$(540億$±2%)
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

エヌビディア(NVDA)は世界有数のGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)メーカーで、AI計算(学習・推論)に最適化したハードウェアとソフトウェアを提供します。会計上の事業区分は「Compute & Networking(コンピュート&ネットワーキング)」「Graphics(グラフィックス)」の2セグメントです[1]

GPUは本来「映像を描くためのチップ」ですが、現在は大量の同種計算を同時並行で回す特性を活かし、AIのディープラーニングに欠かせない計算役を担っています(CPUは順番に処理=逐次、GPUは多数並列)[2]

エヌビディアは、GPUだけでなくCUDAという開発基盤(ツールキット+最適化ライブラリ群:cuDNN/TensorRTなど)も提供。ハード+ソフトを一体で押さえることで、開発者エコシステムを強固にし、AIアクセラレータ市場で非常に高いシェアを築いています[3]

さらに、サーバー単位ではなくデータセンター全体(AIファクトリー)で計算する潮流にあわせ、GPUを多数束ねるラックスケール製品GB200 NVL72や、高速ネットワーキング(InfiniBand/AI向けEthernetSpectrum-X)まで揃えています[4][5]。2025年にはBlackwell Ultra世代のGB300 NVL72も正式発表されています[6]

なお、エヌビディアの事業はCompute & Networking(主にデータセンター向けAI計算/ネットワーク、クラウド型のDGX関連など)と、Graphics(ゲーミングGPUやプロ用可視化等)に大別されます[1]。ネットワーク強化は2019年のMellanox買収(2020年完了)が基盤です[7]

初心者メモ:CPU=少人数が順番に丁寧にこなす/GPU=大人数で手分けして一気に片づける――AI学習のように「同じ種類の計算を大量に繰り返す」仕事はGPUが得意です。

最近の主なトピック:Blackwell世代の量産・拡張(GB200→GB300)、NVLink/NVSwitchで多数GPUを1つの巨大GPUのように扱う設計(NVL72)により、推論性能と効率の大幅向上がうたわれています[4][6]。一方で、中国向けには米国の輸出規制が続いており、H20など規制適合品の販売再開・停止・再開が報じられるなど、地政学リスクは注視点です[8][9]

事業セグメント(確認)

エヌビディアの事業は「コンピュート&ネットワーキング(Compute & Networking)」と「グラフィックス(Graphics)」の2つ。前者はデータセンター向けAI計算・ネットワーキング、後者はゲーミングGPUやプロ可視化をカバーします[1]

【出典】


脚注

  1. NVIDIA 10-K(FY2025)— セグメントは「Compute & Networking/Graphics」の2区分。SECPDF
  2. CUDAドキュメント(並列計算の基礎とツール)。CUDA DocsCUDA Toolkit
  3. AI最適化ライブラリ:cuDNNTensorRT。市場シェア言及は主要メディアの継続報道(例:Reuters)。
  4. GB200 NVL72(72GPUを単一NVLinkドメインで束ねるラックスケール製品)。NVIDIA 製品ページ
  5. AI向けEthernetプラットフォーム Spectrum-X。NVIDIA Networking
  6. Blackwell Ultra/GB300 NVL72の発表資料。NVIDIA News (2025/3/18)製品ページ
  7. Mellanox買収(2019年発表/2020年完了)。発表完了
  8. 中国向けH20販売の再開・停止・再開などの動き(輸出規制下)。Reuters
  9. (報道)中国向け売上に関する米政府との取り決めに言及。Reuters

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢